SUMIDECO

炭化させた種などを紙に抄き込み、炭が持つ優れた機能を生かした紙

食品加工の工程において排出される梅の種やビールの大麥粕、コーヒー粕などの製造副産物。
弊社ではこれらの製造副産物を炭として再資源化し、獨自の技術で紙へ抄き込んだ「Sumideco Paper(スミデコペーパー)」を開発。様々な分野でご活用頂いております。
※Sumideco Paper:炭でエコする再生紙

炭の持つ優れた機能

  • 脫臭?消臭効果
  • 防カビ?抗菌効果
  • 除濕?調濕効果
  • VOC?ホルモアルデヒド吸著効果
    (※エチレンガス吸著効果による)

「Sumideco Paper」とは

炭(Sumi)でエコ(eco)する「Sumideco Paper」は、「廃棄物」を炭化して再生紙に抄きこんだ、「炭の機能」を持った紙です。
最初は「梅の種」を炭化した「梅炭(うめずみ)」を紙に抄きこむことから始まりました。
日本古來の健康食品として名をはせている『梅』。我が社はそのブランドである「南高梅」の産地のほど近くにあります。美味しい「南高梅」は、世界中の人に愛されていますが、一方で、加工業者から出る梅の種が産業廃棄物としてその処分が問題となっていました。そこでその種を「炭」にして、次に用途を広げるために紙の中に抄きこめないかと依頼がありました。弊社は獨自の製法で、梅の種の「炭」を紙の中に抄き込み、「炭」の機能を持った紙に生まれ変わらせました。
この製法を使って、その後もビール粕やコーヒー粕を炭化したものを紙に抄きこんで、「炭」の機能を持った紙をつくるようになりました。これが「Sumideco Paper」です。

Sumideco Paper開発秘話

こうしてSumideco Paperは生まれた!?きっかけから商品化にいたるまでの秘話。

Sumideco Paperの可能性

炭を紙に抄き込むことで、炭が持つ優れた機能を紙にも持たせることができます。
代表的なものでは脫臭機能や調濕機能といったものがありますが、単なる炭ではなく紙の特性を活かして様々な形狀に加工することができ、アイデア次第であらゆる商品を作ることができます。
パリでのファッション展示會「TEX WORLD」やベルギーでの「マテリオ」などの展示會に出展し、デザイナーやバイヤーから好評を得ています。

sumieco Kukku 採用事例

Sumideco Paperを使ったエコノベルティの採用事例をご紹介。

梅炭の効能

梅炭は、空孔の大きさが備長炭よりも小さくて數が多いことが和歌山大學との研究により実証されました。空孔が多くあることで吸著率が上がり、『消臭』『脫臭』『調濕』効果に大変優れております。
またガスを吸著したり、カビを防ぐ効果もあります。

消臭試験結果※大阪府立産業技術総合研究所にて自社測定
  • 酢酸吸著テスト
  • ホルムアルデヒド吸著テスト
  • アンモニア吸著テスト
  • イソ吉ソウ酸ガス除去性能評価試験

    靴の嫌なニオイの元である『イソ吉ソウ酸』を99%取ってくれます!

    PDFダウンロード
  • ノネナール吸著試験(加齢臭)

    加齢臭のもととなる、ノネナールも吸著します。

    PDFダウンロード

炭を紙に抄き込む

山陽製紙のSumideco Paperは製造副産物の炭と古紙で製造されています。
通常は糊や樹脂(塗布剤)を使って素材(炭)を固定しますが、山陽製紙の抄き込み技術なら糊や樹脂を使わずに素材(炭)を固定することができます。

このため、通常の抄き込みに比べ素材(炭)の殘存率が相対的に高くなり(當社比)高機能な紙を作ることが可能になります。
また、紙へ抄き込む工程での炭の歩留まりがよく、低コストで高い効果が期待できます。

Sumideco Paper 開発秘話

きっかけはタオルメーカーからの依頼でした

2003年4月、とあるタオルメーカーから南高梅の種を炭化させた梅炭パウダーが紙に入らないか? という依頼が入りました。梅炭を使用した商品はタオル業界でも珍しく新聞に取り上げられるほどの商品であり、弊社でも興味を持っていました。
そんな時に、依頼が來るとは夢にも思っていませんでした。

梅炭のパウダーを紙にどのように入れ込むかを、あらゆる視點?発想で実験し、繊維業界で主流であった繊維に染み込ませる『含浸』の手法を取り入れ、洗剤の霧吹きに『水?梅炭?パルプ』を混ぜ、紙に吹き付けたのが始まりです。
この手法で作成した梅炭クレープ紙第一號が、思わぬ評価を頂いたことにびっくりしました。

梅炭クレープ紙のサンプルが思わぬところに

ある日、當時の開発擔當宛に弊社社長から一本の電話が入りました。その電話を取ると『君、えらいことしてくれたみたいやね』と開口一番言われました。
擔當者が內容を聞き返してみると、とある銀行の支店長から電話があり『環境に配慮した紙を開発したそうですね!』と言われたそうです。

社長には報告していたのですが、本格的に開発したものでなくサンプルでの提出程度だったのですが、これが反響を呼び、本格的な開発に取り掛かるのです。

試行錯誤…

しかし、霧吹きでのサンプルでは流通に乗せる事は出來ません。そこで中野と開発擔當が主力となり本格的な開発が始まりました。

まずは手抄きにて『梅炭』を混ぜて紙にしますが、均等に梅炭が混じりあいません。
試行錯誤を重ねた結果、試作で使用した霧吹きと同じ仕組みの噴霧裝置を手作りで作成して、液體(梅炭と水の混合液)の濃度を決め、機械スピードと噴霧量を調整して紙の坪量に対して何%と言う感じで実機でのテストを繰り返しました。

度重なる失敗、それでも決して諦めない!

梅炭の液を造る工程で、作業著が黒くなるのは當然のこと、鼻の中まで真っ黒になります。周囲の機械も真っ黒になりました。噴霧器に炭が詰まるトラブルなど起きた時は大変でした。工場のラインを止めて全員で機械洗浄です。

そして一番の問題は、クレープ紙には出來るものの、梅炭クレープ紙を使って商品に加工したときに層間剝離の問題が浮上してきました。紙としては市場に出せないレベルのものです。この問題を解決するために、工場のメンバーをはじめ、同業社の方にも力をお借りしながら『決して諦めない』気持ちで困難に立ち向かい、全員が同じベクトルで臨みました。そしてついにその瞬間がやってきました。

みんなでつかんだ成功の瞬間

2007年10月、製造方法を根本的に見直し変更したことで、ようやく層間剝離の問題をクリアしました。この時の喜びは何事にも代えられないものでした。
現在では梅炭Ⅱクレープ紙という形になり、沢山の加工商品化に至っております。
私たちはこれからも、コストダウンや改良を重ね、環境対応商品として世界に広めていくことを使命として頑張っていきます。

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